エンタメコンテンツ盛りだくさん「ほっと一息入浴中」

×

給排水図面とは?種類や書き方、注意点を解説

図面・申請

給排水図面は、水道工事で欠かせない図面の1つです。住宅や商用ビル、工場など幅広い建物における水の流れはもちろん、湿度や温度調整、洗浄などの目的に応じた給排水設備の位置や配管経路も記載します。また、新築時だけでなく、日頃の点検やメンテナンスにも重要になります。

本記事では、給排水図面の書き方や種類、作成手順、注意点などについて解説します。効率的に給排水図面を作るために便利なCADソフトの紹介も合わせてご覧ください。

給排水図面とは?

給排水図面とは、名前の通り給水設備と排水設備について記載された図面のことです。住宅や商業施設、工場、プラントなど多くの現場において、飲料水やトイレ、風呂、洗面をはじめ、温度や湿度調整、製品の冷却など目的で給排水設備が用いられます。

設備位置や配管経路を検討し、蛇口やトラップの位置を含めて図面に記載する必要があります。一般的な給排水管は設置する経路が複雑なうえ、壁の中や天井裏など建物が完成した状態では見えない状態です。施工に使う給排水図面には、配管の経路や口径、接続箇所など給排水に関するすべての情報を明確に記載する必要があります。

給排水図面の種類

給排水図面と一言で言ってもさまざまな種類があります。主な図面の種類は以下の通りです。

  • 建築図
  • 意匠図
  • 建築構造図
  • 空調設備設計図
  • 電気設備設計図
  • 関連カタログ類・関連機器類参考図
  • 建築躯体図
  • 系統図
  • 器具取付図
  • 建築詳細図
  • 各部分配管詳細図
  • 建築関連製作図
  • 空調設備施工図
  • 電気設備施工図
  • 設備複合図
  • 取合い調整図
  • 関連機器類製作図 など

上記の図面は使用する工程がおおむね決まっており、段階に応じて図面を揃える必要があります。

給排水図面作成の手順

給排水図面作成の主な手順を見ていきましょう。

1. 建築士と打ち合わせ

施主やオーナーと施工担当の建築士が打ち合わせを行います。作成するのは初期段階に作成する基本設計図で、主に施主への説明や確認のために使われます。

2. 打ち合わせ内容や基本設計図について施工会社と共有

打ち合わせした内容を持ち帰り、基本設計図に反映する形で実施設計図としてまとめます。実施設計図を用いて、施工を担当する業者と情報共有や施工内容の確認を行います。実施設計図には、一般的な意匠図や構造図、設備図などが含まれます。

3. 設備の作図

実施設計図をもとに、設備の図面を作成します。現場の各設備工事や各工程に携わる作業員、関係者に必要な情報を伝えるための施工図を仕上げます。施工図には、平面詳細図や躯体図、総合図などがあり、作業内容や人員などに応じて枚数や種類が増える可能性もあります。

4. 施工の最終確認

施工図の内容について最終確認を行います。現場の作業は施工図を見て行われるため、各設備が正しく記載されているか、漏れや抜け、記載ミスがないかを入念に確認する必要があります。確認が済んだら、関係者や作業員へコピーを手渡します。

5. 設備の完成

工事が完成したら、建物を正確に竣工図に起こします。建築途中で変更が生じるケースもあるため、最終的な変更点を正しく反映して図面を作成しておきます。竣工後の点検やメンテナンスの際に重要となる図面です。

給排水図面の書き方

給排水図面は、衛生設備施工図作成計画書(施工図リスト)を作成し、工事までのフローに基づいて、施工計画や機器製作計画を立案します。ここでは、工事までのフローと衛生設備施工図作成計画書の一例を紹介します。

  1. 準備作業
  2. 配管の施工図作成・調整、機器製作図の収集
  3. 施工図の修正・承認、機器製作図の修正・承認
  4. 資材手配
  5. 工場製作
  6. 配管加工・納入
  7. 現場取付・据付

現場の納期が決まっているため、工程に遅れることのないように各手順を進める必要があります。

給排水図面を書くときの注意点

誰が見てもわかりやすく施工性の良い図面を意識する

施工図は見る人によってポイントが異なりますが、原則として誰が見ても見やすく、情報がわかりやすいように配慮する必要があります。

また、完成後に修正や手直しがないよう留意するとともに、設備が使いやすい配置か、現場の保守・保全がやりやすいか、設備の更新に配慮されているか、といった点も考えることが大切です。

平面図や立面図をうまく使い分ける

平面図は、断面の納まりを念頭に入れて記載する必要があります。配管類の交差部など、高さ関係の納まりがスムーズに理解しやすいような、すっきりとした平面図が理想的です。

また、平面図で表現しにくい複雑な箇所については、断面図に詳しく記載しましょう。通常、断面図は要点だけを表現する目的で使われるため、平面図に余白があれば追記しても問題ありません。

建築工事や他設備との関連性や整合性を確認する

給排水設備の工事が、達築工事や他の設備など関連工程に影響し、遅れないように十分余裕をもって図面を作成しましょう。施工図は設計図・仕様書など設計図書を十分理解し、設計者の意図を正しく表現してある必要があります。

また、関係法規を十分に理解し、保守・保全に必要なスペースや開口・点検口の確保、工事区分や関連工事の表示なども重要です。加えて、施工図は直接コストに関わるため、無理や無駄のない納まりや効率のよい動線をよく考慮して図面に落とす必要があります。

納まりの厳しい場所や図面情報を明記する

納まりが厳しいと思われる場所があれば、関連する可能性のある他の設備についてもあわせて記載しておくと、現場の調整がスムーズに進むでしょう。また、図面の文字・寸法は見やすい位置と文字を意識します。

図面には「取合い図」「打合せ図」など図面の目的の区別を明確にし、発行年月日を記入しておきます。変更や追加が生じた場合は速やかに図面を訂正し、訂正箇所と内容を訂正欄に記入します。

\この記事も読まれています/

まとめ

給排水図面を作成する際には、誰が見てもわかりやすく施工性の良い図面を意識することが大切ですが、遅れると工事工程に支障が出る恐れがあるため、シンプルで簡単な図面を作図することが良いでしょう。

 

Q、給排水いずれかの図面を作成して自治体等へ申請をしていますか?

\【スイポ】サイトへのご意見募集してます/ 「こんなこと知りたい」、「ここが使いにくい」などの貴重なご意見を募集しております。

タイトルとURLをコピーしました