SFCファイルは、CAD データ交換標準のSXF形式に含まれるファイル形式です。
SXF形式は公共工事において図面データを交換する際の標準的な納品フォーマットとなっており、CADソフトを活用するなら押さえておく必要があります。
実際にCADソフトを使っているものの、SFCファイルについて理解が進んでいない人もいるようです。
そこでこの記事では、SFCファイルの概要と特徴、JWCADを使ってSFCファイルを開く方法について解説します。
SFCファイルとは?
SFC(Scadec Feature Comment file)ファイルとは、拡張子の「.sfc」で保存されたファイルのことで、CADデータを保存する際に使用されています。
「CADデータ交換標準開発コンソーシアム(SCADEC)において策定されたCADデータ交換基準のSXF(Scadec data exchange format)形式にSFC形式が含まれており、国際標準化機構であるISO10303の 製品モデルデータ交換規格「STEP AP202」に準拠した形式です。
SXF形式が開発されたのは、WTOの政府調達協定によって国際規格の使用が義務となり、公共事業において図面データをやり取りする際は特定のCADソフトに依存しない必要性が生じたためです。
なお、SXF形式にはP21形式とSFC形式の2種類あり、P21形式はISO規格に準拠している一方で、SFC形式はISOには準拠しない国内向けの形式となっています。
SFCファイルの特徴
SFCファイルは、前述したようにSXF形式に含まれる拡張子となっており、その役割はP21形式のファイル交換を補うことにあります。
公共事業を請け負い、役所から届く図面データは拡張子が「.p21」または「.sfc」になっているため、ファイルを開くにはSXF形式に対応していることが必要です。
また、SFCファイルはローカルなデータ構造のファイル形式でフィーチャコメントとも呼ばれています。
国内だけで利用可能な簡易版とはいえ、P21ファイルよりも軽い仕様となっており、ファイルサイズが小さくなるのも特徴です。
P21ファイルのファイルサイズは、SFCファイルよりも約3~8倍あるとされているため、SFCファイルのほうがパソコンに負担をかけずに保存できます。
JWCADでSFCファイルを開く方法
JWCADでSFCファイルを開くには「SFCファイルを開く」コマンドを使います。
JWCADの上部にあるメニューバーから「ファイル」を選択し、プルダウン表示されるメニューから「SFCファイルを開く」を左クリックしてください。
プルダウンリストのなかには「JWCファイル」「DXFファイル」もあるので間違えないように気をつけましょう。
次に「ファイル選択」の画面が表示され、ダイアログボックスのファイルの種類が「sfc」に自動で切り替わっていることを確認してください。
保存されているSFCファイルが表示されるので、開きたいファイルを選んでダブルクリックすると開きます。
JWCADでSFCファイルを開けない場合
上述した手順でSFCファイルを開けない場合もあります。
「SFCファイルを開く」からファイルを開こうとすると「JW_CADでは読み込めないファイルです」と表示されたり、ダブルクリックで読み込もうと思っても「このファイル形式には対応してません」と表示されたりするケースで悩む人は少なくないようです。
また、SFCファイルの保存はできるものの、読み込みはできないといった症状もあります。
これらは、最新バージョンのJWCADでは表示されないので、インストールをやり直すのがおすすめです。
または、マイクロソフトのダウンロードにアクセスのうえ「Microsoft Visual C++ 2008 Service Pack 1 再頒布可能パッケージ MFC のセキュリティ更新プログラム」をインストールすることで解消できます。
まとめ
SFCファイルはCADデータを保存するための拡張子で、P21ファイルとともにSXF形式と呼ばれるCADデータ交換標準に含まれます。
公共工事において、SXF形式で図面データを交換することが定められているので、この機会に対応を検討しましょう。
また、現在汎用ソフトのJWCADを使用している、または使用を検討している場合は専門ソフトにも注目してみてください。
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