- 2024年07月31日
JWCADの拡大や縮小とは?操作方法を解説
JWCADは、フリーソフトでありながら高い機能性を有していることで、多くの工事現場の図面作成で利用されています。そのため、これまで手書きで図面を描いている人のなかには、これからJWCADの操作について勉強する予定の人もいるでしょう。ただし、JWCADはフリーソフトであるがゆえに、サポート体制があまり充実していないのがデメリットです。そこで、この記事では操作に慣れていない人のために、「JWCADの拡大・縮小について」「JWCADよりも便利なCADソフト」についてご紹介いたします。
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作図画面全体を拡大・縮小させる方法
作図画面の拡大・縮小は文字通り、作図画面の大きさを変える操作方法です。JWCADで図面を描いていると詳細部分を拡大して確認したい場合もあるでしょう。その一方で、図形の寸法が大きすぎて全体が表示されないときは縮小して確認したいケースもあるのではないでしょうか。そのようなときは、作図画面の拡大・縮小で作図画面の大きさを変えると問題を解決できます。作図画面の拡大・縮小の方法には2つの種類がありますが、まずは、比較的簡単な「設定」を利用した方法を覚えておきましょう。
手順としては、まずメニューバーにある「設定」をクリックし、プルダウンメニューに表示される「基本設定」を選択します。基本設定画面が開くので、「一般(2)」のタブをクリックし、画面右下に表示される「マウスホイール」の横にある「+」または「-」のどちらかにチェックを入れるだけです。これでマウスホイールを使って簡単に作図画面の拡大・縮小が行えるようになります。実際に作図画面を開いた状態で、マウスホイールを操作してみましょう。マウスホイールを動かして作図画面の拡大・縮小が行えるはずです。
マウスホイールの設定については、「+」と「-」のどちらにチェックを入れても大きな影響はありません。あくまでも、マウスホイールのスクロール方法によって拡大・縮小の役割が変わるだけなので、操作しやすい方を選ぶとよいでしょう。設定による作図画面の拡大・縮小の操作はこれだけですが、より便利に使いたい人は「拡大・縮小率」を変更してみるとよいです。拡大・縮小率は「一般(2)」のタブの画面右寄り中央部分にある項目で、数値を手入力できます。
数値を小さくすると拡大・縮小率が小さくなるので、マウスホイール1回あたりの拡大・縮小幅も少なくなり、より細かな調整が可能です。一方で、数値を大きくすると拡大・縮小幅も大きくなり、よりスピーディーな作業ができるようになります。実際に作業をしてみて使いやすい比率に修正しておくと、効率よい作業ができるようになるでしょう。
作図画面や図形の一部を拡大・縮小させる方法
作業内容によっては作図画面全体ではなく、一部分だけを拡大・縮小したい場合もあるでしょう。そのようなときは、まず拡大・縮小したい図形の上でマウスボタンを両クリックします。次に、拡大したい場合は両クリックしたまま、対象部分を囲むように右下へマウスを移動させましょう。拡大範囲を指定したら、マウスを離すと対象範囲に合わせて図形が自動的に拡大されます。一方で、縮小したい場合は対象図形の上で両クリックした状態で、対象部分を囲むようにして左上へマウスを動かすと、対象範囲に応じて自動的に縮小されるはずです。つまり、対象図形の上で両クリックしたうえで、マウスを動かす方向によって拡大・縮小のいずれを操作するかが変わるといえます。
注意点としては、拡大・縮小率の変更はマウスを動かして指定した対象範囲に応じて自動的に変化するということです。つまり、設定画面にあったような「拡大・縮小率」はありません。あくまでも、マウス操作のみで拡大・縮小幅を指定することになるので、慣れるまでは苦労することもあるでしょう。しかし、慣れてくると作業効率は飛躍的に上昇するので、挑戦してみるとよいです。また、両クリックした状態で操作できるのは、拡大・縮小だけではありません。
JWCADでは、マウス操作で簡単にショートカットを利用できるクロックメニューが採用されているのが特徴ですが、拡大・縮小も同じような操作となっています。つまり、拡大するときは右下(3~6時方向)へ動かしますが、縮小するときは左上(9~12時方向)です。その他の右上(12~3時方向)は「範囲(拡大した表示を元に戻す)」、左下(6~9時方向)は「前倍率(1つ前の倍率に戻す)」となっています。状況に応じて使い分けると、さらに便利になるので試してみましょう。
コピペする図面の拡大縮小
作図画面上における基本的な拡大・縮小の使い方は上記の2つですが、応用編として図面をコピーアンドペーストしたときに拡大・縮小をする方法もあります。図面を作成するときに部分的に寸法を微調整したいときに役立つ方法で、同じような図面をいくつも描くときに重宝するでしょう。手順としては、まずメニューバーにある「編集」から、プルダウンメニューにある「範囲選択」をクリックします。そして、コピーをする対象になる図形を範囲選択したら、再びメニューバーにある「編集」のプルダウンメニューにある「コピー」を選択しましょう。
次に、コントロールバーにある「基準点変更」をクリックして、貼り付け基準点を指示します。最後に張り付け先の作図画面にあるメニューバーの「編集」のプルダウンメニューから「貼り付け」を選択して任意の場所で左クリックして貼り付けます。拡大・縮小した図形を貼り付けたいときは、貼り付け先の作図画面のコントロールバーにある「倍率」窓で指定することが可能です。倍率の指定方法は、プルダウンメニューからの選択式になっており、たとえば「2,2」であれば縦横2倍に拡大されるという仕組みになっています。反対に、縮小したい場合は「0.5,0.5」などのように1よりも少ない数値を指定すれば可能です。
注意する点としては、貼り付け先の作図画面とコピー元の作図画面の縮尺が異なる場合があることです。たとえば、「縮尺100分の1」から「縮尺50分の1」へコピーするときは、元の図形が2倍に拡大されて貼り付けられます。そのため、貼り付ける作図画面の縮尺を確認してから倍率を操作しないと、思ったような大きさにならない可能性も考えられるのです。縮尺は作図画面右下に表示されているので、よく確認してから貼り付けましょう。
JWCADの操作がよく分からない人はプラスバイプラスのCADを使ってみては
JWCADは、無料で利用できる便利なCADソフトですが、「サポート体制が不十分で操作方法を独学で勉強しなければいけない」という点がデメリットです。そのため、便利だとは分かっていても実際に使うことをためらってしまう人もいるでしょう。また、実際に利用していても、操作方法が分からなくなるたびに自分で調べなくてはいけないので、効率が良くなったことをあまり実感できない人もいるのではないでしょうか。
そのような人は、プラスバイプラスが提供している「plusCAD水道V」、「plusCAD電気α」を利用してみるのもひとつの方法です。プラスバイプラスは、「訪問」「電話」「通信」といった3種類のサポート体制で、ユーザーを徹底的にフォローする体制が整っています。また、図面を作成するだけで見積もりを自動作成してくれるなど便利な機能がたくさんあるので、きっと業務時間の短縮に役立つことでしょう。
せっかく便利なCADソフトも、使いこなせなければ宝の持ち腐れです。業務時間を短縮することで、営業活動の充実やより質の高い業務を目指して集中できるなど、さまざまなメリットがあります。導入にあたって費用はかかりますが、業務に利用するのであれば経費として計上することで、無駄にはなりません。現在使っているCADソフトに不満を抱いている人は、利用を検討してみてはいかがでしょうか。