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  • 2024年08月08日

電気工事施工管理技士とは?合格率や受験で役立つ過去問題を解説

電気工事に関する知識
電気工事施工管理技士とは?合格率や受験で役立つ過去問題を解説

電気工事施工管理技士は電気工事の品質・施工を管理する技術を証明する資格で、国家資格の一つです。建設業の許可に必須な資格で希少価値が高く、企業に所属している人には昇給・昇格や将来の独立開業といったステップアップに直結します。建設業の経営者にとっては、将来の業務拡大にも効果を発揮するでしょう。この記事では、電気工事施工管理技士の資格を取るメリットや試験内容・合格率、試験の過去問について解説します。

電気工事施工管理技士とは?

電気工事施工管理技士とは、建物をはじめ照明設備や電気配線、変電・送電設備における電気工事の現場で施工管理を行う技術者です。施工管理では現場監督として、工事の人員配置・進捗の管理や品質・安全面の管理を行う他、協力会社との情報共有などにも携わります。電気工事施工管理技士を名乗って業務を行うには、施工管理技術検定試験の第一次検定・第二次検定に合格した後に、所定の申請手続きが必要です。
電気工事施工管理技士は国家資格として指定されており、1級と2級に分かれています。2級電気工事施工管理技士は、一般建設業の許可を受けた営業所の専任技術者や工事現場の主任技術者に就任できます。1級電気工事施工管理技士は一般建設業に加えて特定建設業の営業所の専任技術者や、工事現場の監理技術者にも就任可能です。ちなみに特定建設業の許可を受けた業者では、1件の工事代金が4,000万円(建築工事の場合は6,000万円)以上の工事も請け負えます。
なお、令和2年に試験制度が改正され、令和3年度以降の第一次試験に合格すると電気工事施工管理技士補として監理技術者・主任技術者の補佐業務が可能になりました。
 

 

電気工事施工管理技士の仕事内容

電気工事施工管理技士の仕事内容は、電気工事の現場での統括管理を行うことで4大管理と呼ばれることもあります。決められた工期と予算の中で仕様通りに工事を進められるよう、リーダーシップに加えて関係者との的確なコミュニケーションが求められます。工事が完成した時に達成感を得られること、そして工事を通じて地域社会に貢献できるのも電気工事施工管理技士ならではのやりがいです。それぞれの仕事内容について紹介します。
 

工程管理

工程管理は、発注者が定めた工期内で工事が完成するように現場全体の作業スケジュールを管理する仕事です。工程表の作成をはじめ、担当者への指示や進捗状況の確認も行います。現場で起こり得る状況を想定した、柔軟な判断が求められます。
 

品質管理

品質管理は、発注者が求める仕様に沿って工事が実施されているかを管理する仕事です。電気設備技術基準だけでなく建設に関連する法令に合致した形で工事が進んでいるかも確認します。仕様どおりに工事を完成させることで企業の信頼が高まり次回以降の工事発注につなげられるので、毅然とした態度での管理が求められます。
 

原価管理

原価管理は、予算の範囲内で工事が完成するように材料費や外注費・労務費(人件費)といった工事原価を管理する仕事です。資材の発注や使用状況の管理も行います。適正な工事見積を提示して利益の確保につなげられるよう、原価管理データを蓄積・分析することも電気工事施工管理技士として大切な仕事です。
 

安全管理

安全管理は、工事のあらゆる行程で事故が発生しないように安全な作業環境を維持・構築する仕事です。危険予知運動や5S活動の推進など、安全に関する現場や作業員への意識付けも行います。トラブルが発生した時に迅速な対応をとり、危険を最小限にとどめる危機管理能力も求められます。
 

 

電気工事施工管理技士の平均年収

電気工事施工管理技士の平均年収は500万円~700万円前後といわれており、建設業全体の平均年収(475万円)と比べると高い水準です。地域別でみると、北海道・東北地方や関西地方の平均年収が高めになっています。基本給に加えて、職務手当や資格手当がプラスされるのが一般的です。
企業が手がける工事の種類によっても平均年収に差が生じます。例えば、店舗・小規模ビルなどのキュービクル関連工事(供給電圧6,600V)と大規模な工場・商業施設などの特別高圧受変電設備の工事(特高、供給電圧20,000V以上)では工事の規模も危険度も異なります。そのため、工事内容に応じ特殊現場手当・危険手当を加算する企業も少なくないようです。
 

 

電気工事施工管理技士を取得するメリット

電気工事施工管理技士を取得すると、施工の実務に加えて管理業務を統括できるようになるなど仕事の幅が広がります。公共工事の入札で加点対象となるため、企業経営にとっても有利です。電気工事施工管理技士の資格を取得するメリットを紹介します。
 

技術レベルが公的に証明される

電気工事施工管理技士の資格を取ると、自分の技術レベルが企業や協力会社などに評価されやすくなります。電気工事の出来形は工事関係者や施工主以外には目立たず、外部からの評価が得づらい一面があります。しかし、国家資格を取得することで技術力が公的に証明され、自分の仕事への自信にもつながるでしょう。
 

1級は監理技術者・2級は主任技術者に就任できる

電気工事施工管理技士の資格を取得した後は、所属する事業所の専任技術者に就任する資格を得られます。1級は監理技術者、2級は主任技術者として工事現場の統括業務も可能です。業務内容の幅に応じて昇格・昇給のチャンスが広がり、年収面でもメリットを得られるでしょう。転職や独立開業によって、さらなるステップアップも可能です。
 

入札時に加点を受けられる

電気工事施工管理技士が在籍する企業が入札に参加する場合は、級ごと・人数ごとに加点を受けられます。公共工事の発注(落札)を受けられる可能性が広がるだけでなく、企業の信用度も高まるのがメリットです。落札業者の公表情報などをもとに、他の企業からの引き合いも増えるなど増収のチャンスも生まれるでしょう。
 

電気工事施工管理技士の合格率・難易度

令和3年度の第一次検定と令和2年度の実地試験の合格率と合格基準は、以下のとおりでした。1級・2級とも合格基準は満点の6割以上で、参考書や過去問題で十分に試験対策を行えば1回の受検で合格を目指せるでしょう。なお、令和3年度からは従来の学科試験が第一次試験に、実地試験が第二次試験に名称が変更されました。
  試験の種類 合格率 合格基準
1級
 
第一次検定 53.3% 60問中36問以上正解
(応用能力は6問中3問以上正解)
実地試験 72.7% 60%以上の得点
2級
 
第一次検定(前期) 60.3% 40問中24問以上正解
実地試験 64.1% 60%以上の得点
実地試験合格者の年齢別でみると、1級は全体の約6割が40歳未満、2級は全体の約半数が35歳未満でした。2級の前期第一次検定では、高校・高専・大学在学中の合格者も1割ほどいます。また、2級の後期第一次検定の受検者は高校・専門学校に在学中の人がメインで、合格者も7割近くが21歳未満です。
 

 

電気工事施工管理技士の試験内容

電気工事施工管理技士の試験は、主に知識レベルを確認する第一次試験と施工管理の知識の応用力を確認する第二次試験に分かれています。令和3年度以降は、第一次試験に合格していれば何度でも第二次試験の受検が可能です。また、学歴や実務経験・保有資格で一定の条件を満たしていれば、2級の検定を受けずに1級の検定を受けられます。それぞれの試験内容について解説します。
 

試験の方式

第一次試験は全問マークシート方式で、4~5個の選択肢から正答を1個選んで解答します。応用能力問題では解答を2個選択し、両方合っている場合に限り正答扱いになります。

第二次試験は大問5題で構成されており、記述式の問題がメインです。文言や数字を空欄にあてはめる問題や、特定の内容について具体的な記述を求める問題が出題されます。
試験区分 試験時間 解答方法
第一次試験 1級…午前150分・午後120分
2級…150分
マークシート方式
(選択式問題あり)
第二次試験 1級…180分
2級…120分
記述式(数値計算を含む)
マークシート方式
 

第一次試験の出題内容

電気工事の施工管理を適確に行うために求められる以下の知識・能力が検定対象で、出題科目は電気工学等・施工管理法・法規の3つです。1級では一般的な知識や応用能力が、2級では概略の知識や基礎的な能力がそれぞれ求められます。

【電気工学等】
(1)電気工学・電気通信工学・土木工学・機械工学・建築学に関する知識
(2)発電設備・変電設備・送配電設備・構内電気設備などに関する知識
(3)設計図書に関する知識

【施工管理法】
(1)施工計画の作成方法
(2)工程管理・品質管理・安全管理など施工管理に関する知識
(3)1級では監理技術者補佐として電気工事の施工管理を適確に行うための応用能力
(4)2級では電気工事の施工管理を適確に行うための基礎的な能力

【法規】
(1)建設工事の施工管理を適確に行うために必要な法令に関する知識
 

第二次試験の出題内容

施工管理法のみが出題されますが、以下のように主任技術者や監理技術者として求められる知識や能力が求められます。

(1)電気工事の施工管理を適確に行うための知識
(2)設計図書の内容を正確に理解する能力
(3)電気設備の施工図を適正に作成する能力
(4)機材の選定や配置などを適正に行う能力
 

試験日程(例年の試験スケジュール)

電気工事施工管理技士の例年の試験スケジュールは、1級・2級それぞれ以下の通りです。
 
項目 日程
1級 第一次検定 6月中旬
第一次検定合格発表 7月中旬
第二次検定 10月中旬
第二次検定合格発表日 翌年1月下旬
2級 前期(第一次のみ)試験日 6月中旬
前期(第一次のみ)合格発表日 7月中旬
後期(第一次・第二次検定)試験日 11月中旬
後期(第一次・第二次検定)合格発表日 一次のみ:翌年1月下旬
一次・二次 / 二次のみ:翌年1月下旬
1級・2級ともに一次検定は6月中旬に行われ、試験の約1か月後に合格発表があります。二次検定は10月と11月という違いがあるものの、約3か月間の期間があるのでスケジュールを組んで試験対策を練りましょう。受験の申込みは書面申込とインターネット申込の2種類ありますが、インターネット申込は再受験者の方だけが申込み可能です。
なお、正確な試験日程は「一般財団法人建設業振興基金」のWebサイトで確認できます。
 

受験料

電気工事施工管理技士の受験料は以下の通りです。
受験料(消費税非課税)
1級 第一次検定:13,200円
第二次検定:13,200円
2級 第一次検定・第二次検定:13,200円
第一次検定のみ:6,600円
第二次検定のみ:6,600円
また、願書は1部600円(税込)となっており、インターネットまたは願書取扱窓口で購入できます。インターネット販売は以下の送料・手数料がかかります。
クレジットカード決済の場合1~5部:250円、6部以上:1,000円
コンビニ決済の場合1~5部:350円、6部以上:1,100円
いずれの場合も販売期間が定められているので、期間を過ぎないように気をつけましょう。
 

受験資格

受験資格は、受験するために必要な実務経験年数が1級と2級で大きく異なります。まずは2級電気工事施工管理技士試験の受験資格から紹介します。なお一次検定のみ受験する場合は、17才以上であればだれでも受検可能です。
区分 最終学歴または資格 実務経験年数
指定学科卒業 指定学科以外卒業
大学
専門学校の「高度専門士」
卒業後1年以上 卒業後1年6か月以上
短期大学
5年制高等専門学校
専門学校の「高度専門士」
卒業後2年以上 卒業後3年以上
高等学校
専門学校の「高度専門士」
卒業後3年以上 卒業後4年6か月以上
その他(最終学歴問わず) 8年以上
電気事業法による第一種、第二種または第三種電気主任技術者免状の交付を受けた者 8年以上
(交付後ではなく、通算の実務経験年数として)
電気工事士法による第一種電気工事士免状の交付を受けた者 実務経験年数は問いません
電気工事士法による第二種電気工事士免状の交付を受けた者(旧・電気工事士を含む) 8年以上
(交付後ではなく、通算の実務経験年数として)
 

また、二次検定のみ受験を希望する場合は、一次・二次検定(同日受検)の受検資格を満たしたうえで以下の条件に該当する必要があります。
 
  • 技術士法による技術士の第二次試験のうちで技術部門を電気電子部門、建設部門又は総合技術監理部門(選択科目が電気電子部門又は建設部門)の合格者
  • 令和2年度までの学科試験合格者で有効期間内の者
  • 令和3年度以降の第一次検定合格者
 

続いて1級電気工事施工管理技士試験の受験資格を紹介します。
 
区分 最終学歴または資格 実務経験年数
指定学科卒業 指定学科以外卒業
大学
専門学校の「高度専門士」
卒業後3年以上 卒業後4年6か月以上
短期大学
5年制高等専門学校
専門学校の「高度専門士」
卒業後5年以上 卒業後7年6か月以上
高等学校
中等教育学校(中高一貫校)
専門学校の専門課程
卒業後10年以上 卒業後11年6か月以上
その他(最終学歴問わず) 15年以上
第一種、第二種または第三種電気主任技術免状の交付を受けた者 6年以上
(交付後ではなく、通算の実務経験年数として)
第一種電気工事士免状の交付を受けた者 実務経験年数は問いません
2級電気工事施工管理技術検定第二次検定合格者(令和2年度までは実地試験) 合格後5年以上
2級電気工事施工管理技術検定第二次検定合格後、5年未満の方(令和2年度までは実地試験) 短期大学
5年制高等専門学校
専門学校の専門士
上記イの区分参照 卒業後9年以上
高等学校
中等教育学校(中高一貫校)
専門学校の専門課程
卒業後9年以上 卒業後10年6か月以上
その他(学歴問わず) 14年以上
2級電気工事施工管理技術検定第二次検定合格者(令和2年度までは実地試験) 実務経験年数は問いません
 

二次検定だけ受験する場合は以下に挙げるいずれかの条件に該当する必要があります。
 
  • 技術士法による技術士の第二次試験のうちで技術部門を電気電子部門、建設部門又は総合技術監理部門(選択科目が電気電子部門又は建設部門)の合格者
  • 令和2年度までの学科試験合格者で有効期間内の者
  • 令和3年度以降の第一次検定合格者
 

 

受験に役立つ試験の過去問題

一般財団法人建設業振興基金「施工管理技術検定」の公式サイトでは、直近に実施された検定の過去問題が公開されています。第一次試験については正答の確認も可能です。今回は、令和3年度の第一次試験と令和2年度の実地試験の出題内容を一部紹介します。
第一次試験では、電気回路や施工内容などに関する選択肢や回路図を読んで正しい内容や誤っている内容・最も不適当な内容を選ぶ問題が出題されました。中でも、最も不適当な内容を選ぶ問題が全体の半数以上でした。
実地試験では、自分が経験した電気工事をテーマに工程管理で留意した点や具体的な対策を記述する問題や、出題された条件に基づいて工期を見積もる問題などが出題されました。
市販の書籍に収録された過去問を解いたり、資格試験の予備校などで開講されている会場・オンラインでの試験対策講座を受講したりすることも、試験対策には効果的です。
 

 

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電気工事施工管理技士は、電気工事の施工管理能力を証明する国家資格で、工事品質を裏付ける指標としても位置づけられています。1級合格者はすべての工事の監理技術者として、2級合格者は一般建設業の事務所や工事現場での主任技術者として従事可能です。電気工事施工管理技士が在籍していれば入札の加点対象にもなるため、経営面でも有利に働くでしょう。
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電気工事施工管理技士についてよくある質問

電気工事施工管理技士の検定を受検するには実務経験が必要ですか?

電気工事施工管理技士を受検するには、最終学歴や卒業学科に応じた年数の実務経験が必要です。1級技士の場合は、所定の実務経験に指導監督的実務経験を1年以上含んでいる必要もあります。ただし、2級の第一次検定に限り、17歳以上であれば誰でも受検できます。また、第一種電気工事士免状を持っている人の場合は、実務経験がなくても電気工事施工管理技士の検定を受検できます。
 

電気工事施工管理技士になると、どんなメリットがありますか?

電気工事施工管理技士になると自分の技術レベルが客観的に証明され、昇格などで給与アップを目指せるのがメリットです。建設業の営業所や工事現場に必ず配置が求められる技術者なので、転職や独立開業にも有利にはたらきます。公共工事などの入札では電気工事施工管理技士の人数に応じた加点を受けられるため、落札に有利になるだけでなく他企業からみた信用度も高まります。
 

電気工事施工管理技士には一発で合格できますか?

電気工事施工管理技士の合格基準は総得点の6割が基準なので、過去問題などで試験対策を万全に整えていれば1回の受検で合格できる可能性はあります。第一次試験に合格した後は各級の電気工事施工管理技士補として活躍できる他、合格するまで何度でも第二次試験にチャレンジできます。例年、受験者の半数以上が合格する試験なので国家試験の中では合格しやすい部類といえます。
 

電気工事施工管理技士になると、どんな仕事ができるのでしょうか?

電気工事施工管理技士は電気工事の施工計画を作成するだけでなく、工程管理や安全管理・品質管理・原価管理といった現場を統括する業務にも携わります。建設業の許可を取得していれば、主任技術者・専任技術者や監理技術者としての業務も可能です。
 

電気工事施工管理技士の合格証明書はいつ頃届くのでしょうか?

合格証明書は、交付申請後1ヶ月前後で自宅に発送されます。ただし、3~4月に申請した場合は委託業務入札手続きの関係で5月に合格証明書が発送される場合があります。なお、合格証明書に記載された発行期限を過ぎた場合でも、再交付として合格証明書の発行手続きが可能です。
 

電気工事施工管理技士にはどんな種類がありますか?

電気工事施工管理技士は、一般建設業の主任技術者や専任技術者として従事できる2級と、特定建設業でも主任技術者や専任技術者として従事できる1級に分かれています。1級電気工事施工管理技士は、工事1件あたりの請負代金が4,000万円以上(建設工事は6,000万円以上)の現場で監理技術者に就任できます。
 

電気工事施工管理技士になるために実務経験は何年必要でしょうか?

高校や専門学校の専門課程で指定学科を卒業している人の場合、1級電気工事施工管理技士になるには10年以上の実務経験が、2級電気工事施工管理技士だと3年以上の実務経験が必要です。大学・短期大学を卒業している場合は、実務経験の年数が短縮されます。実務経験の詳細は、施工管理技術検定の公式サイトをご確認ください。
 

実務経験に該当するのはどのような業務ですか?

電気工事施工管理技士試験を受けるために必要な実務経験は、電気工事の施工全般が当てはまります。たとえば、工事現場の品質・工程・安全管理をはじめ、現場監督業務なども対象です。現場管理を行う者として施工管理に携わった経験が条件となるため、設備の保守・点検業務や機械器具設置工事など、電気工事の施工に直接関わらない業務は認められません。なお、実務経験の年数は連続した期間を数えるものではないため、合計して条件を満たす年数があれば大丈夫です。
 

電気工事施工管理技士試験の合格率はどれくらいですか?

令和3年度の第一次検定は1級で53.3%、2級は57.1%という結果でした。また、二次検定は1級で58.8%、2級は50.4%となっています。一方、令和4年度の1級電気工事施工管理技士試験の一次検定の合格率は38.3%と、前年から15%も落ち込む結果になりました。合格するためには、過去問題を何度も繰り返して苦手な部分を克服することが大切です。独学による学習をする時間が取れない方、苦手な方は通信講座を利用する方法もあります。
 

電気工事施工管理技士と電気工事士・電気主任技術者は何が違いますか?

電気工事施工管理技士は電気工事の管理・指導、施工図の作成などを行うのが主な役割です。工事の管理責任者として活躍できる資格とも言えます。電気工事士は工事現場で作業をするための資格です。電気主任技術者は電気設備や屋内配線の維持、運用における保安監督をするための資格です。手に職をつけるなら電気工事士、工場やビルメンテナンス会社に就職・転職するなら電気主任技術者、建設会社や電気工事会社への就職・転職なら施工管理技士の資格が役立ちます。いずれも国家資格ではあるものの、電気工事の現場を管理するには施工管理技士の資格取得が必須です。
 


 

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