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  • 2024年08月08日

第一種電気工事士とは?合格率や受験で役立つ過去問題を解説

電気工事に関する知識
第一種電気工事士とは?合格率や受験で役立つ過去問題を解説

第一種電気工事士の免状を取得すると、住宅や小規模ビルに加えて最大電力が500kw未満の電気工事を施工する資格を得られます。第一種電気工事士に合格するためには、筆記試験・技能試験ともに過去問題をチェックして十分に対策することが大切です。この記事では、第一種電気工事士の試験内容や合格率、資格を取得するメリットを解説します。

第一種電気工事士とは?

第一種電気工事士とは一般用電気工作物の電気工事に加えて、最大電力が500kw未満の電気設備・配線や発電機といった自家用電気工作物の工事に従事できる国家資格者です。第二種電気工事士の上位資格にあたり、免状の取得には3年以上の実務経験が求められます。ネオン工事や非常用発電装置の工事をする場合は別途、特種電気工事資格者の認定講習の受講が必要です。ちなみに一般用電気工作物とは、電圧600V以下(低圧)で受電する電気設備・配線や出力50kw未満の太陽光発電装置、出力10kw未満のエンジン式発電機などのことをいいます。
漏電や停電などの事故を防ぐ観点から、電気工事士以外の人が電気工事を実施することは法律で禁止されています。また、第一種電気工事士には5年に1度の定期講習の受講が義務づけられており、受講期限が切れると定期講習を受講するまで電気工事の施工はできません。なお、最大電力が500kw以上の電気工事でも電気主任技術者の監督下であれば工事の施工が可能です。
 

 

第一種電気工事士と第二種電気工事士の違い

前述したとおり、第一種電気工事士は最大電力が500kw未満の設備で使用する電気設備や配線工事を施工できます。資格試験は実務経験なしで受験できますが、免状を取得するには3年以上の実務経験が必要です。
一方、第二種電気工事士は免状の交付を受けた後に養成施設で所定の講習を受ければ、住宅や小規模な事業所など電圧600V以下(低圧)で使用する電気設備や配線工事を施工できます。つまり、設備や配線の最大電圧・電力によって求められる資格が異なるのです。
 

 

第一種電気工事士を取得するメリット

第一種電気工事士の免状を取得すると、施工できる工事の幅が広がるなどさまざまなメリットが得られます。
 

別の資格を取得してキャリアアップできる

第一種電気工事士の免状を取得している人は、建設業法による専任技術者資格の認定を受けられる他、消防設備士試験の甲種特類以外の受験資格を得られます。1級電気工事施工管理技術検定を受検する際は実務経験を問われないため、上級資格へのステップアップにも有利です。
 

電気工事の施工範囲が広がる

第一種電気工事士は一般用電気工作物に加えて自家用電気工作物の工事も施工できるため、業務範囲が広がります。電力エネルギーがある限り住宅・小規模事業所の電気工事の需要はなくならないため、電気店・工務店などからのニーズも堅調でしょう。
 

高収入を目指せる

第一種電気工事士の免状を取得すると、最低でも3年以上の電気工事の実績があると認識されます。そのため、企業に勤務している場合は資格手当の上乗せや昇格のチャンスが得られるだけでなく、工事実績によって高い年収を目指せるのがメリットです。経験が浅くても有利な条件で転職できる可能性もあります。さらに高収入を目指すために、独立開業する第一種電気工事士もみられます。
 

 

第一種電気工事士の合格率・難易度

令和2年度の第一種電気工事士の合格率と合格基準は、以下のとおりでした。
合格率 合格基準
筆記試験 52.0% 60点以上(100点満点)
技能試験 64.1% 欠陥がゼロであること
技能試験では1個の欠陥も許されませんが、候補問題や欠陥の判断基準は受験案内で公表されているため事前対策がしやすいです。筆記試験の問題・解答も一般財団法人電気技術者試験センターの公式サイトに掲載されているため、市販の書籍と一緒に活用すれば出題傾向を確認しやすいでしょう。

 

 

第一種電気工事士の試験内容

第一種電気工事士の試験は筆記試験・技能試験に分かれており、年齢や実務経験にかかわらず誰でも受験可能です。第二種電気工事士を受験せず、第一種電気工事士試験を受験しても問題ありません。また、種類にかかわらず電気主任技術者の免状を取得していれば筆記試験が免除されます。
 

筆記試験

筆記試験の試験時間は2時間20分、出題数は50問で4つの選択肢から正解を選んでマークシートに解答する方式です。うち10問は電気設備の配線図や回路図を読み取って適切な答えを選ぶ方式がとられています。出題科目は以下のとおりです。

・電気に関する基礎理論
・配電理論及び配線設計
・電気応用
・電気機器・蓄電池・配線器具・電気工事用の材料及び工具並びに受電設備
・電気工事の施工方法
・自家用電気工作物の検査方法
・配線図
・発電施設・送電施設及び変電施設の基礎的な構造及び特性
・一般用電気工作物及び自家用電気工作物の保安に関する法令
 

技能試験

実技試験では受験案内で事前に公表された候補問題の中から1種類が出題され、与えられた材料と配線図・施工条件に基づいて作品を完成させる方式です。試験時間は60分で、材料の確認時間は試験時間とは別に設定されます。電動工具以外ならすべての工具を持ち込んで使用できますが、以下の工具は持参が必須です。

・ペンチ
・ドライバー(プラス・マイナス)
・ナイフ
・スケール
・ウォーターポンププライヤー
・リングスリープ用圧着工具具(JIS C 9711:1982・1990・1997 適合品)

リングスリープを圧着する際に圧着マークが刻印されないと欠陥扱いとなるので注意が必要です。
 

 

受験に役立つ試験の過去問題

筆記試験では、配線図・設備の写真や工事に関連する記述から正しい選択肢または誤った選択肢を選ぶタイプの問題が多く出題されています。技能試験では配布された材料を用いて、配線図と施工条件に沿って作品を完成される方式です。600Vビニル絶縁ビニルシースケーブルや絶縁電線、ジョイントボックスやスイッチ・コンセントなどが材料として配布されますが、受験地ごとに出題問題は異なるようです。
 

 

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第一種電気工事士の試験は実務経験がない状態でも受験でき、3年以上の実務経験を満たした段階で登録手続きが可能です。筆記試験・実技試験とも過去問題が公表されているため、試験対策もスムーズに進められます。免状を取得すれば電気工事の施工範囲が広がり、高収入も期待できるでしょう。建設業法による専任技術者資格を得られるのもメリットの一つです。
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電気工事士1級についてよくある質問

第一種電気工事士の資格を取るメリットは何ですか?

第一種電気工事士の資格を取得すると、電圧600V以下(低圧)で使用する一般用電気工作物だけでなく、最大電力500kw未満の自家用電気工作物の工事も施工可能になります。保安上の観点から電気工事士以外の工事施工が禁止されており、電気店や工務店など電気工事に関連する業者からのニーズも高めです。そのため、経験に応じた好待遇が期待できるでしょう。
 

いきなり第一種電気工事士試験を受験できますか?

第一種電気工事士は、第二種電気工事士に合格していなくても受験可能です。年齢や実務経験にも制限がないため、試験に合格後に3年以上の実務経験を積んで免状申請することもできます。筆記試験は半数以上の人が合格できるレベルなので、過去問や市販の問題集などで対策を取れば合格を狙いやすいでしょう。
 

独学でも第一種電気工事士試験に合格できますか?

独学でも、第一種電気工事士試験への合格を目指せます。筆記試験の対策は過去問題や市販の問題集を活用し、技能試験の対策は実務を通じて行う人が多いです。1回の受験で合格を目指すなら、試験対策の予備校を活用するのも効果的です。
 

 


 

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